毎年前半の美容記事には、やたらに美白の情報が目立ち、そのどれもが、“今年の美白はともかくスゴイ”という強い語調。「お待たせしました。今まで取れなかったシミが、今年は取れます」みたいな……。もちろん、理屈の上ではウソじゃなく、名だたる一流メーカー各社がこぞって「取ります」と言っているのだから、とりあえず大げさではないのである。ところが、だ。TVコマーシャルを見ても雑誌広告を見ても、そうした自信満々はあんまり伝わってこない。たとえば「そのシミヘ」とか、「まず一本。五十日で使い切る新美白……」とか、何だかみんな遠まわし。明らかに奥歯に何かハサまっている。「そのシミってどのシミ?で、そのシミに何するわけ?」とか「五十日で使い切る?使い切ったらどうかなるわけ?」みたいにわざとしらばっくれたくもなろうというもの。でもどうか、許してほしい。日本には、世界一厳しいとされる“薬事法”という法律があって、「そのシミも取れます」とか「五十日使うとシミが消えます」なんて言おうものなら、商品回収の上、後ろに手がまわるほどの恐ろしい“おとがめ”が待っているのである。ともかく“取れる”“消える”“なおる”などの断定表現はダメ“究極の”とか“いちばんの”といった最大表現もダメ。“既存のものより”とか“どこよりも”なんていう「他社誹誘」となるような表現もダメ。要するにがんじがらめなのである。
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